本番化を相談する前に、次の5つを整理しておくと、話が早く進みます。試作を作ったツールと手元にあるもの、誰が使うか、扱うデータ、公開の時期と利用者数、公開後の運用者です。全部が決まっていなくても構いません。分からない項目は、分からないまま相談してください。
整理しておく5つのこと
どの項目も、「本番に必要な備えの深さ」を決めるために聞いています。私たちは、全部を完璧にしてから公開する必要はないと考えています。誰が使うか、どんなデータを扱うかで、必要な深さが変わるからです。
1. 試作を作ったツールと、ソースコードや画面が手元にあるか
私たちは、試作の構成と機能を把握するところから始めます。何が手元にあるかで、最初に見られるものが決まります。
画面しかなくても構いません。画面だけの試作は、完成イメージとして使えます。コードがある場合は、中身を読みます。違いは、「画面だけの試作」と「動くコード」の記事にまとめました。
ツールの種類は問いません。手元にコードも画面もない場合は、通常の開発のご相談として伺います。
2. 誰が使うか(社内、取引先、一般利用者)と、ログインが必要か
使う人によって、必要な備えの深さが変わります。社内の数人で使う道具と、一般の人が使うサービスでは、求められる備えがまったく違います。
ログインが必要かどうかは、認証と、他人のデータに触れられないようにする権限の制御が要るかに関わります。
3. 扱うデータの種類と、個人情報や決済を含むか
社外の人が使う場合や、個人情報・決済を扱う場合は、公開前に確かめる点が増えます。秘密の鍵の置き場所、他人のデータへのアクセス、バックアップと復旧、作った本人以外の対応の4点です。
4. 公開の予定時期と、想定する利用者数
時期と規模が分かると、どこまでを公開前に整え、どこからを公開後に進めるかを考えやすくなります。
5. 公開後に誰が運用するか(自社、wizgeek)
公開はゴールではなく、動かし続けることまでが本番化です。運用する人が決まっていないと、止まったときに誰が気づき、誰が直すかが決まりません。
作った本人しか直せない状態は、私たちが実際に見てきた状態のひとつです。運用を自社で担うのか、私たちに任せるのかも、この時点で整理しておくと進めやすくなります。
追加で整理するとよいこと: 今、どこで動いているか
上の5つに加えて、「試作が今どこで動いているか」も整理しておくと役に立ちます。
ある業務システムの例です。お客様が Claude Code で画面を作っていて、少し動くコードもありましたが、ご本人のPCでしか動かない状態でした。このように、動いている場所が作った人のPCの中だけだと、公開できる形にはなっていません。
どこで動いていて、何に依存しているか。それを作った本人以外にも説明できるかは、公開前に確かめる4つの点のひとつです。説明できない場合も、そのまま相談してください。
整理した結果は、箇条書きで足ります
資料を作り込む必要はありません。5つの項目について、分かる範囲を箇条書きにする程度で十分です。足りないところは、ご相談のときにヒアリングで伺います。要件が固まる前でも、まず現状をお聞かせください。
構成や使っているサービスを書き出すのが難しければ、試作を作ったAIに書いてもらう方法もあります。そのためのプロンプトは、本番化の診断で分かることで紹介しています。
公開前に自分で確かめたい点は、親記事のAIで作ったアプリを本番化するにはにまとめています。
wizgeek にできること
整理した内容をもとに、試作の構成と機能を把握し、認証・データベース・インフラ・セキュリティ・監視のうち何が足りないかを整理して、構成案をお渡しします(本番化の診断:5万円〜、税別)。構成案をもとに、お客様側で実装していただくこともできます。本番化の作業と、公開後の運用もお受けしています。